新たな芸術療法への挑戦

このたび厚生労働省は、2024年の「警察庁の自殺統計に基づく自殺者数の推移等」を公開しました。

2024年の累計自殺者数(20,268人:暫定値)は、前年と比べて同月比1,569人(約7.2%)減となりました。

 しかし、小中高生の自殺は527人で1980年以降、過去最多となっています。

こうした状況を踏まえ、2025年66日、首相官邸で開催された第5回「こども政策推進会議」にて「こどもまんなか実行計画2025」が決定された。

 

自殺対策基本法の改正案では、子どもの自殺対策を社会全体で取り組むことを明記し、総理大臣や文部科学大臣、厚生労働大臣が関係機関と緊密に連携して施策を推進するとしたほか、学校も子どもの心の健康を保つために健康診断や保健指導などを行うよう努めるとしています。

 

こどもまんなか実行計画は、「こども大綱」(202312月閣議決定)に掲げられてきましたが、わが国の課題である少子高齢化は一層悪化している中で、日本の将来を担うべき子供たちの生命が自ら断たれている現状への実効性のある打開策が見出せるのでしょうか。

 

加えて、少子化の原因は「将来不安」という未来に期待できない状況下で、現代のストレス社会はITや生成AIの進展で、不透明な将来に不安感は増しているのではないでしょうか。

 

自死者は突然に自らの命を絶つのではなく、何かしらのストレスがメンタルへとなり、うつ的な精神状況へと経過していくようですが、大切なことは水際でストレス発散することが最も自死者対策として重要なように思われます。

 

自らの経験を振り返っても、ストレス段階で運動、陶芸や絵画、音楽鑑賞などが発散させてくれたようです。現在、私は日本芸術療法学会に所属し、日本文化の準じた新たな癒しに取り組んでいます。

 

音楽と日本画の融合、そしてお茶の心へと試行錯誤しており、この挑戦が自死者対策の一助になれば幸いです。